SUPPORT

技術・サポート

技術情報

技術情報

製品に関連した各種技術を紹介します。

カルマン渦流量計

カルマン渦流量計の原理

流体の流れの中に物体を置いたときに、その下流側に交互に規則正しい渦列が発生することを流体力学者セオドア・フォン・カルマンが1911年に理論的に解明しました。この渦列を解明した彼の名前に因んでカルマン渦(列)と呼びます。カルマン渦流量計はこのカルマン渦の計測原理に基づいた流量計です。 図1に示すように流れの中に渦発生体を置くと、下流側にカルマン渦列が発生します。このとき渦列の周波数をf、流速をv、渦発生体の幅をdとすると、

の関係があります。カルマン渦列は渦発生体の後方に配置された圧電素子により、渦周波数として検出します。一定のレイノルズ数範囲において、この渦周波数は流速に比例するため、渦周波数を計測することにより、流速・流量を測定できます。ストローハル数Stとは渦発生体の形状、寸法によって決まる無次元数で、形状、寸法を適切に選ぶことにより、広いレイノルズ数範囲にわたって一定の値になります。

図2にレイノルズ数とストローハル数の関係を示します。(1)式により、ストローハル数をあらかじめ把握しておけば、渦周波数を計測することにより流量を測定することができます。〈KOFLOC〉のカルマン渦流量計には、温度センサを内蔵することによってレイノルズ数とストローハル数の非線形領域に対して温度補正(レイノルズ補正)を行うものもございます。